香の歴史

香とは

香とは、本来、伽羅・沈香・白檀等の天然香木が持つ香りを指します。そこから線香であったり、焼香および抹香ならびに塗香等の香り、またこれらの総称として「香」という言葉が使われています。

香の歴史

 香の歴史はかなり古く、古代のオリエント世界においては、乳香や没薬などの薫香が盛んに用いられていました。紀元前3000年前にはシダーが香木として称えられており、古代エジプトにおいては、「キフィ」と呼ばれる調合した香は重要な輸出品でした。

オリエントの香りに関する知識はインドを経由して中国・日本までもたらされました。

日本では、香を棒状して乾燥させ、加工したものを「線香」とよび、仏事や部屋のニオイ消し等に用いられています。除虫菊を含有した線香は「蚊取り線香」と呼ばれ、もっぱら害虫忌避に利用されています。